2010年01月06日

面白い本の定義

いま、養老猛司と宮崎駿の対談集「虫眼とアニ眼」を読んでいる。

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読み進めながら、ふと思い至った。
自分にとっての「面白い」本とはどんな類か?

それは、読んでる最中、もしくは読み終わった後に
「○○に読んでもらいたい」
「これを○○ならどう感じるか」
「これは絶対、○○なら楽しめる」
といったことを思える本。

今回は、本当にたくさんの友人を思い浮かべた。
哲学好きな男、小学校の先生、写真家、料理人、もちろん執事。
宮崎アニメ好きはもちろん、
建築に興味がある人、昆虫が好きな人、子どもや教育について考える人、若者との接点のある人、休みがほしい人、楽しく働いている人……

とにかく、何かしら心のひだを撫でる要素が細かく散りばめられている。
そしてそのいちいちが尤もで、奥深い。

進行役の切り口もときにハッとさせられるし
(そういう質問の仕方をワタシも心がけたいものだ)
ひとつのことからの連想(想像の広がり具合、ベクトルの方向)が
とてもスムーズなのに、違和感なく飛び石に乗る。

また、偶然年始に見たNHKでの本書関連番組も
(なんと!対談はあの京都国際マンガミュージアムで開催された)
絶妙な間合いと空気感とテーマ性で構成されていた。

こういう本と出合うと、しばらく静かに興奮できる。
それは本を読むことの最たる醍醐味のひとつ。


『となりのトトロ』は何十回、何百回も観てはいけませんよ。

posted by しがない物書き椿屋 at 23:33 | Comment(2) | TrackBack(0) | 本の匂
この記事へのコメント
あ。この本!!
いつか読もうと ココロに刻みつけて……のわりには忘れていたが……いたやつですぅ〜
正月で未読の本の山がなくなったので、何か読みたいぃぃぃ、けど、何を?!…と思っていたところなのでさっそく。。。
よかったです。ありがとぉございます〜

私も 先日、つらつらと 私にとって「面白い本」てなんだろうと考えていました。
読み終わってすぐ、読み返したくなる、そしてその「世界」にどっぷり浸かっていたくなる本。。。かなぁと。
友人知人を思い浮かべて、あの人にコレをお薦めしてみたい……というのも ありますねぇ。

ちなみに トトロを観るたびに泣くのは私です(笑)
Posted by 京 at 2010年01月07日 11:52
>京さま
読んだら感想聞かせてくださいませ〜。
「面白い」本というのは、人それぞれで、その定義もまた興味深いですよね。

ちなみに、ワタシは『耳をすませば』でいつも泣きます(笑)
Posted by 涼 at 2010年01月10日 16:41
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