2013年03月02日

「知っていること」と「できること」

美容研究家・メイクアップアーティストの小林照子さんの
「人を美しくする魔法〜夢は持ち続ければ必ずかなう」を読む。
彼女はコーセーで同社初の女性取締役にまでなった美容のプロ。
人の外見的魅力=美と、心の輝き=ファインをテーマとした
研究・創造を研究する「美・ファイン研究所」を立ち上げ、
現在は美容専門学校「フロムハンドメイクアップアカデミー」と
美容を主軸にしたサポート校「青山ビューティ学院高等部」の校長も務めている。
現役のトップアーティストとして活躍しながら、教育にも情熱を注いでいる彼女が
人付き合いをスムーズにして、毎日を楽しく豊かに暮らす34のコツを記している。
オビには娘であり、ビューティディレクターとして活躍する小林ひろ美さんが
「読むだけできれいになる『心の美容液』のような本」だと書いているとおり
著者の経験則から生まれた人生を楽しむためのヒントが盛りだくさん。

自分の想いを言葉にしたり、文字に書くことの重要性。
お金を儲けることが社会貢献につながるという考え方。
プライドを持って得た報酬を気持ちよく手放す生き方。
企業に属していてもフリーランスの気分でいる働き方。
教育は夢を「伝」えて継「承」してもらうということ。

そんな中、メディアや教育の場で「伝える」ことに携わっているワタシが
考えさせられたのは「知っていること」より「できること」をふやそうという回。

「知っていること」と「できること」は決定的に違います。
 情報があふれる世の中だからこそ、体験、経験を通じて「できること」をふやして
いくことが大切だと私は考えています
   (中略)
 特に若い人は、生まれたときから携帯電話もパソコンもある環境で育っています。
 学生たちと接していても、「ああ、それ知っています」とさらっといってのけること
がよくあります。
 情報化社会では、広く浅く知識を得て、頭でっかちになりがちです。でも、生きて
くために必要なのは、「知っていること」ではなく、あくまで「できること」をふ
やすことなのです。
   (後略)


ワタシは「知りたい」ことがたくさんあって、「知ること」に貪欲だ。
好奇心旺盛なのは幼いころから。
「知ること」が「できること」につながると思っている。
だからこそ、「頭でっかち」になる危険性もあるだろう。
ライターとしてさまざまな記事を書く中で、
知ってはいても食べたことがない、見たことがない、やったことがないものを
さも体験したふうに「美味しいですよ」「キレイですよ」「面白いですよ」と
言葉を紡ぐことに違和感を抱くようになったことも、正直ある。
「ことり会」はそんな想いから動き出した活動ともいえる。

そして、教壇ではできるだけ実感のあることを語り、
辞書やネットで簡単に調べられることは調べさせている。
彼らが何かを考える(疑問に思う)きっかけになるような
投げかけがしたいと考えるからだ。
「できること」の入口になる「知っていること」を増やすために。
posted by しがない物書き椿屋 at 23:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の匂
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