恐ろしくないか?
年を跨いで、
今春発売予定のウエディングのムック本の仕事を進めている。
実はこの依頼……
秋頃に開催した大人数コンパに誘うため
久しぶりに連絡したデザイナーHちゃんが
大阪のデザイン制作会社に転職していて、
そこで奈良のウエディング雑誌を作っていたのだが
近々、その京都版を発行することになり
特集に協力してもらえないか?と相談をもらったのがきっかけ。
な、仕事って縁とタイミングやろ。(と、うちの生徒たちに向けて・笑)
で、面白そうな企画だったので一緒にやらせてもらうことに!
何しろ、ネタから任せてもらったので…
それこそ「ご縁」ありきのネタを揃えて提案。
いつもお世話になっているお店、以前に取材した人々を思い浮かべながら
切り口を探って、プレゼンして精査して、AからZまで26カテゴリに絞り込む。
見る人が見たら、誰が舵を切っているか一目瞭然という関係性(笑)
そこから、それぞれに連絡して許可をもらって、
編集部と共有するための一覧表を作成・更新し、
フォトグラファーTちゃんとのスケジュールを調整して、
取材・撮影が必要な件についてはアポ入れて、
来週から取材に出て行き、あわせて執筆も進める。
という怒涛の流れを、比較的丁寧にやれているのは
3学期は高3の教え子たちが自由登校に入っていて
特別講習以外は授業がない、という恵まれた環境ゆえ。
そんな中、中村勘九郎が語ってるヱビスのCMを見ながら
いいものを黙って作ることと、いいものをいいとアピールすることの
バランスについて考えてみたり。
仕事柄、京都の職人や作家にインタビューすることも多い。
そこで、連綿と続いてきた技術やセンスを黙黙とつなぐ姿に感銘を受けつつ、
海外を視野にモノづくりを行っている人たちが口を揃えて言う
「自負があるからこそ、それを伝えなければモノは売れない」という考えも
間違ってないとないと思うし、個人的には多くを語らないスタンスも好きだ。
「いいものはいい」と知っているし、いいものは伝わる力を持っていると信じたい。
でも、やはり日本人は「沈黙は金」と考える傾向が強いので
その分、発信できる立場にいるワタシたちの役割が問われる。
過不足ない代言者でいること。
鋭い視線と広い視野、豊かな感受性と想像力をもって
作り手側が気づかない魅力を見つけ出すこと。
それらを「届く言葉」で紡ぐこと。
そして、その言葉に責任を持つこと。
ライターとして干支も一回り。
今年は、仕込んできたものを熟成させていこう。
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