最大の言霊だから。
物語をつくるとき、名付けには何より時間がかかる。
なんとなく仮名で進めることもあるが、
名前が降ってくるまで世界が動かないことも。
逆に言えば、これだ!という名が浮かべば
キャラクターはいとも軽々と動き出す。
キラキラネームって言葉も定着したいま、
ガッコーでたっくさんの名簿を見ていると、
名は体を表わすってほんまにそうやな、と思うわけ。
責任重大ですよ、世の中の親御さんたち。
いままで出会った人たちの子供の名前で
これは!と思ったのは、
女の子なら「月湖」、男の子なら「八雲」。
「〜子」という昭和な響きを受け継ぎながらも
「湖」という字を当てることで、
とても幻想的な風景を思い浮かべる。
神話の国に伝わる神秘を感じさせる「八雲」は、
文学好きの心もくすぐる一語。
どんなすてきな殿方に育つことか、いまから楽しみだ。
展覧会のタイトルとして過去につけた
「玉響」という古語は、音も字面もたいそう好み。
豊かな意味としては「まにまに」も捨てがたい。
友人がつけた、とことん食べまくるグルメチームの
「ピラニア会」も秀逸ではないか。
メニューの上から下まで網羅できる強靭な胃袋を持つ
酒豪たちのごはん食べに、これほど相応しい命名があるだろうか。
いやない!!
素晴らしすぎて、嫉妬さえ覚えるレベルだ。
名前ありきの集い、なんか考えたい。
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