2011年11月16日

真骨頂

『マネーボール』

前作『ツリー・オブ・ライフ』は至極残念だったが、
今回のブラピはいい!彼の魅力が全開で。

実話に基づいたプロ野球のGMを主人公にした物語。
野球の知識がゼロだとちょっとついてくのは大変かもしれないが、
まあそのシーンはさらっと飛ばして見ればいいとして(笑)
痛快で、夢追いで、ほどよく熱くて、でも現実で。
リアルで、とにかく面白い。
そして、ブラピが魅力的!

★★★★☆





『ミッション:8ミニッツ』

何度も何度も繰り返される、爆発直前の8分間。
たった8分間でも、できることはある。
たった8分間を積み重ねていくことで変化する心と関係。

ミッションを課せられた男は、犠牲者たちの命を救うことはできるのか。
己の未来を、手放さずにすむのか。
答えは、ぜひ映画館で。

骨太かつ繊細なプロットが成せる、まさかのラストはある意味饒舌。
あー、そうきたか!!と唸らされること必至。

★★★★☆

posted by しがない物書き椿屋 at 23:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年11月02日

期待以上と期待外れ

『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』

あえて2Dで。
飛行船の使い方も妙案やし、ミニチュアの街並、粋な調度品、
さすがの世界遺産の荘厳さ、ミラ・ジョヴォヴィッチの迫力ある美しさと強さ。
加えて、目当てのオーランド・ブルームを凌ぐ男前っぷりを発揮する
アラミス役のルーク・エヴァンス!!!
純真で可愛らしいカップルの、ルイ13世王とアンヌ王妃。初々しくて微笑ましい。

展開にも無駄がなく、ファンタジーとしても申し分ない仕上がり。
その上、序盤の剣での戦いのシーンも圧巻。かつ洗練。
久しぶりに上質な、王道の、エンターテインメント映画を観た。

まあ、思いっきり「つづく」な終わり方をするけども、
そのシーンも巧妙で、思わず許せたほど(笑)

何でも、この作品は3D用のカメラで撮影したらしいので
アンチ3Dのワタシですが、あえてもう一回、3Dで観たい!

★★★★★





『ステキな金縛り』

ご存知、三谷幸喜監督の最新作。
相変わらず、これでもか!という豪華(?)俳優陣。
にも関わらず、いまいちインパクトに欠けるのは、
慣れきった面子による想像のつく役どころと演技だから。
ストーリーも、もう少し奇抜かと思っていたので拍子抜け。
ご都合主義がところどころで目につくし、ラストも予想内。
残念。

★★☆☆☆
posted by しがない物書き椿屋 at 22:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年10月19日

はやぶさ三つ巴

『はやぶさ/HAYABUSA』

秋から来春にかけて「はやぶさ」をテーマにした映画が3本公開される。
昨年6月に奇跡の帰還を遂げた小惑星探査機「はやぶさ」の偉業が
日本中を感動させたのは記憶に新しいところ。

現在公開中の『はやぶさ/HAYABUSA』は
20世紀フォックス配給のエンターテインメント性の高い作品に。
ハリウッドとタッグを組み、NASAでの撮影を実現させて
壮大なスケールで描かれているのが魅力。
徹底的なリサーチゆえのリアルな再現映画ともいえるので
「はやぶさ」って? JAXAって? という人に最適な仕上がりになっている。

★★★☆☆



ちなみに、来年2月公開が『はやぶさ 遥かなる帰還』
これは東映らしく人間ドラマを主軸にした物語に。
世界に誇る技術を開発し、それらをさせた技術者や研究者の姿を描く。
「男の生き様」は東映の十八番とも言えるし、
渡辺謙率いる役者たちの熱いドラマに期待したいところ。

さらに、3月に公開される『おかえり、はやぶさ』
「お茶の間感覚」をお家芸にする松竹配給。
庶民の人間賛歌や家族の絆をテーマにするのが伝統で、
感動のエピソードと3Dの迫力映像を体感できる作品になっている。
出演は藤原竜也×三浦友和で、
JAXAの新人エンジニアである主人公を中心に、父親との絆の再生を描く。

なんでも、
今回すべての制作に協力したJAXA(宇宙航空研究開発機構)には
当初8社からの映画化オファーがあったんだとか。
そこから厳選された3社の競演、全部観てから順位をつけます(笑)



posted by しがない物書き椿屋 at 23:12 | Comment(2) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年10月05日

初の警備犬映画

『DOG×POLICE 純白の絆』

警視庁警備部警備二課装備第四係、通称「犬屋」。
警備犬とハンドラーがバディを組み、連続爆破事件に挑む。
主人公・早川(市原隼人)とシロとの信頼が培われていく中で
彼らが芝生の上で並んで仲良く昼寝をするシーンが絶妙!
犬好きじゃなくても、思わず頬がゆるむ秀逸な数秒間だ。
それだけで、この映画を観てよかった(笑)

犬好きは間違いなく泣かされる(ベタい!)展開なのでハンカチをお忘れなく。

★★★☆☆
posted by しがない物書き椿屋 at 22:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年10月03日

1日24時間では足りない

『とある飛行士への追憶』

さすがのマッドハウス
空戦の迫力、臨場感たるやいかに。
残念ながら『サマーウォーズ』には僅かに及ばないものの
主人公男前で何度も胸キュン!!
あらすじは、公式HPで(笑)

★★★★☆





『天国からのエール』

沖縄の小さな弁当屋さんが生んだ、奇跡の実話を映画化。
分かっているのに泣かされる。
高校生の真っ直ぐさが眩しくて、精一杯が胸を打つ。
自分がいまガッコウという場所に身を置いているから余計に
いろんなことがリアルなのかも?と分析しながらも
その「キラキラ」に圧倒された作品。

★★★★☆





『アントキノイノチ』

親友を失った彼と、かけがえのない命を手放した彼女が
出逢ったのは遺品整理という仕事の現場。
少しずつ、近づいていくふたり。
少しずつ、向き合っていくふたり。
彼らが見つけた「未来」とは。

心を閉ざした青年を演じる岡田将生の新たな一面が見られる。
11月19日公開。

posted by しがない物書き椿屋 at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年09月28日

青春映画ではありません。

『僕たちは世界を変えることができない』

略して「僕セカ」。
ここのところ向井理があちこち番宣で出まくっていたので
大まかなあらすじに関してはご存知の人も多いはず。
第二の故郷としてカンボジアを愛する向井が
「正直、思い入れがある作品ばかりではないけど」と本音を語り
その上で、「自信をもって観てほしいと言える作品」と胸を張る新作。

物語は、実話ベースにドキュメンタリータッチで進んでいく。
しがない医大生がこれといった信念も目標もなく
ただこのパッとしない毎日を変えたい!
何か必死になれることをしたい!
という想いだけで突っ走っていく中で
いろんな出会いや別れを経験し、見たことない世界に触れていく。

カンボジアの現状がリアルに描かれ、
彼らを案内するガイドは原作にも登場する当人なのもポイント。
ガイドさん、いい味出してる。
裸演説のシーンに若干だれたのと、
看護師予備軍の女の子と道を別つシーンの必要性が解らんかったので

★★★★☆

舞台挨拶付だったので、向井理&柄本佑をけっこう近くで拝む。
柄本祐は今回めっちゃいい。
前から兄弟とも気になる存在やったけど、今回それが確信に変わった。





『ハウスメイド』

前情報ナシの思いつきで。
てっきりフランス映画かと思っていたら(完全なるイメージ)
韓国映画だったわ、あら、びっくり。
裕福な豪邸でメイドとして働くことになったウニの人生を切り取った物語。

ほんわか青春映画なの?と思っていたら、じんわり官能映画になって
婀娜なシーンに見入っていたらだんだんサスペンスになってきて
ラストシーンなんてもはや精神的にホラー作品という仕上がり。
鬼才と謳われるキム・ギヨン監督の代表作『下女』のリメイクらしい。
この作品、1960年のもの。
オリジナルをぜひ観たい!

★★★★★

posted by しがない物書き椿屋 at 20:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年09月21日

今月2度目の暴風警報

学校は休み。


『アンフェア the answer』

テレビドラマシリーズの最後の事件。
出てくる奴、出てくる奴、怪しいったらありゃしない。
脇を固める役者たちもアクが強くてお見事。

ちなみに、
番宣のため、いくつかのバラエティに出ていた彼ら。
グータンでのぐだぐだ酒盛りっぷりは秀逸だった。

★★★★☆

posted by しがない物書き椿屋 at 17:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年09月14日

落語より映画

本日、ウチの学校は郊外学習で
古典落語を聴きに行ってるため授業はなし。
ゆえに、ワタシはお休み。
一緒に行ってもよかったんやけど、水曜やし
久しぶりの映画を優先してしまった。


『探偵はBARにいる』

大泉洋×松田龍平のコンビが抜群!の探偵物語。
ススキノへの愛があふれていて、一面の雪景色も美しい。
そんな豪雪の中を、とにかくまあ、大泉が走る、走る。
彼のコミカルなキャラクターゆえか、テイストは一見軽めなのに
事件解決への流れは意外と骨太で、ときに哀愁を帯び
登場人物はどれもリアルで、複線にも無駄がない。
『まほろ駅前多田便利軒』よりさらに松田が魅力的なのも見どころ。

さすが「相棒」シリーズのスタッフが集結しただけのことはある。
原作は、現在も札幌在住の東直己「ススキノ探偵シリーズ」。
現在11巻まで刊行されているが、今回は
2巻「バーにかかってきた電話」を映像化している。
正体不明のコンドウキョウコからの電話がすべてのはじまり。
社長撲殺事件と放火事件、2つの事件の因縁が
探偵(大泉洋)と相棒(松田龍平)を真実へと導いていく――。

★★★★☆

ちなみに、ワタシの愛読誌「ダ・ヴィンチ」10月号の特集は『大泉洋はBARにいる』☆





『日輪の遺産』

原作は浅田次郎の同名小説。
実質的なデビュー作は「地下鉄に乗って」だと認めつつ
著者本人に「この作品で小説家になった」と言わしめた作品だ。

――第二次世界大戦中。
敗戦前夜に下った密令は「マッカーサの財宝を隠匿せよ」というもの。
秘密裡に任務を遂行する3人の軍人と20名の少女たちとその教師。
彼らの想いを復興の原動力とし、生まれ変わりゆく日本を描く。

★★★☆☆

posted by しがない物書き椿屋 at 21:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年06月16日

ついでに

初めて、大阪ステーションシネマで。

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高飛車なシネコン。
6本観たら1本タダのサービスを利用している者としては
ポイント交換がポップコーンなんて興味が無い。
立地条件がいいからって、そんなところにわざわざ行かない。
が、とりあえずカードはつくっておいた。



『赤ずきん』

童話モチーフなら、「シンデレラ」を描いた
ドリュー・バリモア主演の『エバー・アフター』の方が圧倒的に秀作。

大人になった赤ずきんが、という設定なわりに
あの有名なセリフをこんな場面で?!という
素っ頓狂な展開にちょっと仰け反った。
そして、まさかの人狼設定。
見飽きたからこそ、何かもうひとつ捻りが欲しかった。

★★☆☆☆





『ツリーオブライフ』

久々、試写会。
「物語る」ことを、言葉よりも映像に課した作品。

スタートすぐ瞬間的に眠ってしまい、はっと起きたら
恐竜が別の恐竜の頭を踏みつけてた(笑)

ブラピよりも、ショーン・ペン好きな人におすすめ。

★☆☆☆☆
posted by しがない物書き椿屋 at 23:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年06月08日

男前やけど、ちゃう。

『Paradeise Kiss』

矢沢あいの名作を映画化。
「NANA」人気にあやかったのは明白。

彼女の作品はマンガであることに力がある。
その存在感を改めて痛感できる作品としては秀作か。
脇役は悪くない配役だが、向井理が一番イメージから離れてる。
男前やけどね。うん。
そこは揺るがないけれども、ちゃうねんなー。
こればっかりは、好みと感覚なので仕方ないが。

昨今のメディアミックスもそろそろ食傷気味。

★★☆☆☆

posted by しがない物書き椿屋 at 23:54 | Comment(4) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年06月01日

1日&水曜日は、

映画日&レディースデー!

『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』

竹野内豊と水川あさみが扮する新婚夫婦(同棲4年ですっかり倦怠期)が
新婚旅行先に選んだ(選ばされた?)のは、地獄!!
奇想天外な珍道中は前代未聞なハートフルなエンタテインメントに。
演劇界のニューカマー、前田司郎氏の小説を原作に、脚本も本人が担当。
ハチャメチャぶりがくだらんくて笑える。
そんな愉快な仕上がりに一役買っているのは、奇妙な脇役たち。
樹木希林、片桐はいり、荒川良々、柄本明。
素晴らしい奇才は、気づけば安定感に。

★★★★☆





『手塚治虫のブッダ―赤い砂漠よ!美しく―』

だから、ほんとに、聴いててイライラしない人の声でお願いします。
素晴らしい舞台役者だからといって、声だけで勝負できるとは限らない。
公式㏋で写真付きでキャストを紹介する必要がどこにあるのか。
(声優で唯一の顔出しは、水樹奈々…はぁ、あけすけ)

アニメーションにすることによって魅力が増大するなら、と思ったが
「ブッダ」は手塚治虫の画で、彼の漫画で読むべき作品だ。
それを再認識させてくれただけでも価値があると見るべきか。

すべてが中途半端というか、触りだけって感じで明らかに消化不良。

唯一、素晴らしいのは岡野玲子(手塚治虫の息子である手塚眞の嫁)の
美しいイメージアートのみ!これは絶品。

★☆☆☆☆

posted by しがない物書き椿屋 at 22:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年05月24日

冒険と恋に奇跡はつきもの

『星を追う子ども』

あまり多くを語らず。
とにかく観てほしい。

大人にこそ響くジュブナイル・アニメーション。

ところどころ『もののけ姫』ではあるけれど。
キャラに関しては世界名作劇場の流れでもあり
入野自由と島本須美の声が印象的なのもあり。
とはいえ、新海監督独特の世界観と
安易に俳優をキャスティングしない演出はさすが。

10年経っても妻の死を受け入れられず
「彼女のいない世界なんて意味がない」とまで言い切る
モリサキ(=井上和彦)の愛情が刺さる。

「何か」を求めて、彼らは地下世界へ旅立つ。
旅の目的地で得られるものを見届けてほしい。

★★★★★





『ジュリエットからの手紙』

50年前の一枚の手紙。
そして、その手紙への一通の返信レター。
「奇跡」を起こす言葉の連なりが、この物語の軸であり魅力だ。

「ロミオとジュリエット」のヒロインから届いた手紙が
主人公たちを初恋の旅へと導く。
そこにはあるのは、珠玉の「恋」。
美しいイタリアの風景とともに、彼らの「恋」が煌くさまを感じてほしい。

★★★★☆

posted by しがない物書き椿屋 at 23:26 | Comment(3) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年05月11日

飛び立つ、美鳥。

『ブラック・スワン』

公開初日。

「白鳥の湖」の主役を射止めたヒロインにナタリー・ポートマン。
可憐で繊細な白鳥オデットと奔放で妖艶な黒鳥オディールの
一人二役を見事に演じ切って見せた、いや魅せた彼女の迫真さに息を呑む。
純真な野心が変貌を遂げた先には、錯乱と狂気と。

『レオン』で衝撃的なデビューを飾った彼女は、
残念ながらその後、代表作と呼ばれる作品には出会えなかった。
そんな彼女の、ここにきての脱皮作!
白から黒への変身から焙り出される「二面性」こそこの映画の肝であり、
現実と悪夢の区別すら危うくなっていく中で
スリリングに「心の闇」を描き出す鬼才監督がナタリーにもたらしたのは
アカデミー賞主演女優賞をはじめとする各主要映画賞だけでなく
生粋の映画女優であることの証明と、未来への大いなる期待だろう。

★★★★★

posted by しがない物書き椿屋 at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年05月07日

タダ観

「ただかん」ではなく「ただみ」です。
6本観れば1本タダ×2!

『鬼神伝』

オープニングは秀逸。
鬼の出現に、鬼との戦闘に合わせて響く打楽器の音が迫力満点。
その存在感に呑まれてたら、林英哲氏の太鼓でした。
唸る。

中村獅堂の声が判別できなかったことが痛恨。
堤真一やと思った…不覚。

物語については、
上映後のエスカレーターで先を行く女性ふたり組の感想に依る。
「ひとことで言うたら『もののけ姫』京都版やな」

間違った京都弁と中途半端な関西弁が
共通語と混ざって不快感は想像以上。
関西圏の方は覚悟してご覧あれ。

★★☆☆☆





『まほろ駅前多田便利軒』

ポスターだけ見たときには、
瑛太と松田龍平のキャスティングはなしやな、と思ったが
いざ観てみたら仰天=松田はアリでした。
映画の前に、山田ユギの漫画を読んだから
そっちのイメージも強かったけど
ズレたけどそれが不快ではなかった。珍しい。

多田=瑛太が「なんじゃこりゃあ!!!」と叫ぶシーンが素晴らしい。
何しろ、相方は息子なんやから(笑)

あと、脇役陣。
磨赤兒&大森南朋親子の出演だけに留まらず
高良健吾の男前っぷりとか、岸部一徳の厭味っぷりとか。

★★★☆☆

posted by しがない物書き椿屋 at 23:28 | Comment(2) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年05月01日

じたばたするからいい

『抱きたいカンケイ』

ままならない想いに振り回されたくない。
どうしようもない動悸に悩まされたくない。
正常な呼吸と心拍数で、つつがない毎日を送る。
仕事しながら、友人たちとシェアしながら。

だから、恋はしない。
ただの、セックスフレンドでいい。

本当に?
臆病さを脱却した先にある、涙が出るような幸福は
問わず語りの中に、添い寝の時間に、食事の余韻に
きっとある。

嫉妬もなし、束縛もなし、喧嘩もなし。
そんな気楽さは退屈と紙一重なんだと教えてくれるピュアな恋物語。

★★★☆☆




◇いま観たい映画◇
『八日目の蝉』
『まほろ駅前多田便利軒』
『鬼神伝』
『これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫』
『高校デビュー』

『星を追う子ども』
『ブラック・スワン』
『孫文の義士団』
『ジュリエットからの手紙』

and more…
posted by しがない物書き椿屋 at 21:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年04月27日

学校帰りに映画館

高校の頃、夢中になっていたディカプリオの映画が観たくて
学校帰りに制服のまま難波の映画館まで行ったことを思い出す。
ひっかけ橋で黒服のお兄ちゃんに声をかけられた。
すわ!ナンパか?!と思ったのも束の間、キャッチやった。
「お姉さん、お仕事終わりですかー?」と聞かれ
「いや、学生なんで」と答えたら
「え!でも二十歳は超えてますよねー?」と粘られ
「いや、超えてないです」と振り切ろうとしたら
「またまたー」と仰け反られた。
…というおまけつきで。

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『名探偵コナン 沈黙の15分』

はてさて。
ひとりでコナンを観に行くと、大抵カップルやら女子グループに囲まれる。
そして、彼らは大抵やかましい。
確かに、ツッコミどころ満載のアニメやけども。
それすらも予定調和ということで、大きな心で見守りたい。
いちいち口に出してツッコミ入れたいなら、DVD借りて家で見ればいい。

★★☆☆☆





『GANTZ PERFECT ANSWER』

映画でつづきとか止めてくれ、と思いつつ早くも続編。

謎の集団のリーダーに扮していた綾野剛がやたらと気になった。
顔が好みなのか、佇まいがツボなのか。

★★★☆☆





『阪急電車』

原作、圧勝。
個人的に岡田惠和の脚本がいまいち好きになれん。
ただ、宮本信子=おばあちゃんと芦田愛菜=孫コンビがいい。
おばあちゃんの言葉ひとつひとつに含蓄があって、それこそがこの作品の軸。
そしてそれは結局、有川浩の言葉選びのセンスと日和らない姿勢があってこそ。

映画公開に合わせて文庫が発売されているので、ぜひ文字で読んでほしい。

★★★☆☆





〜本日のささこと〜
「卑屈なのは嫌いだがうぬぼれない人は好きだよ」
「花咲ける青少年 特別編」1巻/樹なつみ(白泉社)所収『フルール・ド・グラス 後編』より





※「ささこと」とは、刺さった言葉の略。小説、マンガ、ドラマ、映画、さらには友人知人との会話に至るまで……さまざまな状況で見聞きした言葉の中で、ワタシの心が奮えたものの記録です。


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2011年04月13日

ホントの相手

『婚前特急』

最近、吉高由里子が気になる。
蒼井優以来の気になり具合。
加えて、加瀬亮と青木崇高も彼氏役となれば!

予想通りの展開で、予想通りの結婚相手やけど
親友である杏が予想以上の存在感。
演者としての彼女も、登場人物のキャラクターも。

5股かけながら「ホントの相手」を探す主人公の姿は等身大でかわいらしい。

★★★☆☆





〜本日のささこと〜
「身体中から気持ちがぼたぼたとこぼれでて(略)」
アニメ「世界一初恋」第1話より




※「ささこと」とは、刺さった言葉の略。小説、マンガ、ドラマ、映画、さらには友人知人との会話に至るまで……さまざまな状況で見聞きした言葉の中で、ワタシの心が奮えたものの記録です。
posted by しがない物書き椿屋 at 18:56 | Comment(2) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年04月07日

新ドラマ前は特番ばかり

『ランウェイ☆ビート』

目当ては、田中圭(笑)
2年引きこもっていたとはいえ、まさかの高校生役。
朝ドラは学ランやけど、こっちはブレザー。
でもダサ男からイケメンへの変身ぶりはさすが。
彼だからこそ納得の仕上がり。

6月公開予定の『パラダイス・キス』とどっちが面白いか。

ワタシの中で、田中圭と向井理は同じ系統の顔。
似てません?
唇あたりとか。

★★★☆☆





『アレクサンドリア』

4世紀、エジプト・アレクサンドリアを舞台に
実在した女性天文学者ヒュパティアの人生を描く物語。

『アイーダ』の影響から、エジプトに喰いついてみた。
島や川までもつくりだし、当時の景観を再構築することで
古代の世界観を見事に甦らせている。
そんな中で繰り広げられるのは、敵対する宗教の壮絶なる戦い。

同じ学問を志す仲間なのに、信じる神が違うだけで殺し合う羽目になる。
仲間を守りたいヒュパティア、彼女に想いを寄せる生徒や奴隷。
彼らが命より大事にしたものは――。

★★☆☆☆

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2011年03月30日

縁をつなぐ愛の終結

『アイーダ』by 劇団四季

現代の博物館から、ときは古代エジプトへと遡る。
ヌビア(現スーダン)に攻め入るエジプトの思惑の中、
軍を率いる将軍ラダメスは捕らわれてきたひとりの女性と出会う。

奴隷とは思えない凛々しさ。
彼女に興味を抱いたラダメスは、その女性アイーダを
許嫁であるファラオの娘アムネリスの召使にする。
接する機会も増え、互いに惹かれあうアイーダとラダメス。
しかし、アイーダは敵国ヌビアの王女であった。


『ロミオとジュリエット』とは一味違う、敵同士の恋。
多くの民から背負わされる期待と信頼が、ふたりを雁字搦めにしていく。
裏切れない。けれど、諦め切れない。
長い歴史が少しずつ積み上げた憎悪と復讐心が、ふたりの行く先を阻む。
失いたくない。けれど、すべては手に入らない。

撮影:上原タカシ_TUZ0557n.jpg
(C)上原タカシ

王女であるがゆえに、ファラオの後継者であるがゆえに、許されない想い。
ただ、愛しい。
それだけのことが、まるで罪であるかのようにその身に降りかかってくる。
ほのかな友情も、親との親愛も、民からの敬愛も。
すべてを投げ捨てて愛する人との未来を望めるほど女は器用ではなく、
すべてを投げ捨てて愛する人との未来を切り開こうと男は命を賭けた。

撮影:上原タカシ_TUX3834n.jpg
(C)上原タカシ


この物語は、悲恋として語られることが多いかもしれない。
『ライオンキング』の黄金コンビでもある
ティム・ライス×エルトン・ジョンの美しい楽曲もまた切なさを演出する。

しかしこのふたりの恋は、究極のハッピーエンドだと言いたい。
手を取り合って、相手の温もりを感じながら、エジプトの土へと還る。
その至福。
それほどの人に出会えること、それほどまでに愛し合えること。
見ていて、いっそ清々しい。
ふたりを包む闇さえもあたたかく感じられるのは、
この恋が決して悲しいだけのものではない最たる証だ。

そして、彼らの恋を見事成就させることになる
女王となるアムネリスの覚悟こそが、この物語の核たる美しさ。

撮影:上原タカシ_TUX2717n.jpg
(C)上原タカシ


たくさんの男前がかっこよく踊るのも見どころのひとつで、
ファラオの取り巻きである踊り子たちの艶も眼福!


人生を変えるような愛はきっとあると、信じたい。




◇チケット予約◇
インターネット予約 http://489444.com
電話予約(10〜20時)0120-489444
当日券がわかるケータイサイト http://shiki.jp/

S席9800円、A席8000円、B席6000円、C席3000円
上演時間:約2時間45分(休憩含む)
posted by しがない物書き椿屋 at 16:37 | Comment(6) | TrackBack(0) | アフターシアター
2011年03月24日

時代劇特集

名画劇場「祇園会館」にて。

ここは、いまでは数少なくなった昭和レトロな雰囲気そのままの映画館で、
2本立て、自由席、入れ替えなしで飲食物の持ち込み自由!
通常1800円ではあるものの、館内のチラシに割引特典もついていて
HPでもクーポン発行しているし、木曜はサービスデーなので
ぶっちゃけいつでも1000円で観られるありがたい映画館でもある。
しかも、久しぶりに行ったらポイントカードとかできてた。
4回観たら1回無料。
サービスよすぎ(笑)


いまは時代劇特集で、
たまたま両方とも見逃していた作品だったので行ってきた。

ちなみに、この前は『ソルト』と『ナイト&デイ』で
この次は、『オカンの嫁入り』と『ふたたび swing me again』。
という感じで、だいたい似たような作品2本が組み合わさっているわけです。

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※写真は、自転車で突き抜けた京都御苑



『桜田門外ノ変』

タイトル、カメラワーク、血飛沫、ナレーション、選曲、演出…
どれをとっても古臭い。
それがわざとだとしても野暮ったい。
歴史の授業中に流すにしても退屈を極めた映像。
大袈裟な緩急のつけ方も不自然で、くどいかと思えば不親切だった。

柄本明の切腹シーンの切迫さと、残り20分の大沢たかおの演技が救い。

★☆☆☆☆




『雷桜』

さすがの、宇江佐真理原作。
桜が印象的で、広大な草原も美しい。

生きにくさを感じながら、互いに惹かれあっていくふたり。
全てを失ってでも、いまある全てと引き換えにしても
「お前が欲しい」と真っ直ぐに言えること。
「お前をかどわかしにきた」と言われること。

胸に刺さる純情が、そこにはある。

★★★☆☆

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